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【知財情報局】満了のお知らせ
2002年の開設依頼、約15年間運営させていただいた【知財情報局】は2016年末をもって更新を終了いたします。【知財情報局】は、『知的財産』という言葉すら普及していない2002年に、その啓発目的でスタートした情報サイトです。2016年の現在、『知的財産』という言葉はとても一般的となり、中小企業やベンチャー企業にとっても、当然のように戦略的に知財活動に取り組まれる環境になりました。知的財産に関する情報もインターネットの普及で比較的容易に収集できるようにになりました。従いまして、【知財情報局】も設立目的である啓発活動に関して一定の役割を全うできたと判断し、無事に満了とさせていただきます。
設立当初の予想を超え、ユーザー数2万/1日平均4万ページビューの情報サイトとなり、多くの方々に支えられました。これまでの多くの方のご支援に改めて感謝申し上げます。この感謝の気持ちをエネルギーとし、これからも形を変えて更にお役にたてるよう、私どもも様々な活動を実行させていただきます。/株式会社ブライナ

【東高裁】「自在」とは「思いのまま」
訴訟】発信:2002/11/11(月) 10:47:49  

   控訴人が被控訴人に対し、被控訴人が太陽光発電装置(被告装置)を製作設置した行為が、控訴人が有する太陽光発電装置との名称の特許権(登録番号第2857581号)を侵害すると主張して損害の賠償を求めた事案において、東京高裁は10月31日、原判決を支持し、本件控訴を棄却する判決を下した。ここでは本判決における東京高裁の判断の一部を抜粋して紹介する。

   なお、原判決は、被告装置が本件発明の構成要件E及びFに係る「カバー」及び本件発明の構成要件Eに係る「開閉自在」の各要件を備えているということができないとの理由で控訴人の請求を棄却している。


   【東京高裁の判断】

   本件発明の構成要件E「このサッシをサッシ本体と、このサッシ本体の外面側を開閉自在に覆うカバーとで構成し、」に係る「開閉自在」について検討するに、当裁判所も、被告装置は、本件発明の構成要件Eに係る「開閉自在」の要件を備えているものと認めるに足りないものと判断する。

   控訴人は、本件発明にいう「開閉自在」には、「開閉の容易性」の概念を含ませたものではなく、単に「開き得るもの」という意義を有するにとどまり、「開閉自在」との文字からしても「開閉の容易性」にかかわらず、単に「開閉できるもの」を意味している旨を主張する。

   そこで、「自在」の一般的な意味をみると、原判決認定のとおり、「束縛も支障もなく、心のままであること、思いのまま」というものである。本件特許明細書をみても、これと特に異なった意味に使用しているものとは認められない。

   控訴人は、「開閉自在」とは、「開閉の容易性」の概念は含まれず、単に「開閉できるもの」を意味している旨を主張する。しかし、前記の「自在」の意味に従えば、「開閉自在」とは、「開閉が支障なくできること」、「開閉が思いのままにできること」などということになるのであって、単に、「開閉できる」という意味を表そうとすれば、極めて日常的なその表現を使用するのが通常であるのに、それをあえて「開閉自在」と記載したのは、「自在」に上記のような意味があるからにほかならないと認められる。

   したがって、「開閉自在」には、少なくとも、上記のように、「開閉に支障がない」「開閉が思いのまま」とのニュアンスを含むものと解されるところ、これらのニュアンスは、通常の場合、「開閉の容易性」をも示すものとみることができる。

   ・・・略・・・被告装置における「押し縁」は、接着性のあるシール材でシールされているため、「押し縁」を開く場合には、シール材を切断する必要があるのであるから、仮に「押し縁」が「カバー」に当たるとしても、「開閉自在」であるとは認められないとの原判決の認定判断は、是認し得るものであり、控訴人主張のような事実誤認等があるとは認められない。


   ◆H14.10.31 東京高裁 平成14(ネ)1304 特許権 民事訴訟事件
   東京高等裁判所第18民事部
   裁判長裁判官       永   井   紀   昭
   裁判官      塩   月   秀   平
   裁判官      田   中   昌   利



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