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【東地裁】純粋なB型ファモチジンでないので非侵害
訴訟】発信:2003/05/16(金) 09:57:23  

   ファモチジンに関する特許権を有する原告が、日本薬局方ファモチジンを原薬とする各医薬品(以下、まとめて「被告ら医薬品」という。)の製造販売等を準備している被告らに対し、被告ら医薬品の製造販売等は原告の上記特許権を侵害すると主張して、被告ら医薬品の製造販売等の差止め等を求めている事案において、東京地裁は5月7日、原告の請求をいずれも棄却する判決を下した。ここでは本判決における東京地裁の判断の一部を抜粋して紹介する。

    【本件特許発明の構成要件の分説】

   ア その融解吸熱最大がDSCで159℃であり、
   イ その赤外スペクトルにおける特性吸収帯が3506、3103及び777cm−1にあり、及び
   ウ その融点が159〜162℃である
   エ ことを特徴とする「B」型のファモチジン


   【東京地裁の判断】

   ■構成要件エの「『B』型のファモチジン」の意義

   本件発明は、従来公知のファモチジンについて、A型とB型の結晶多形が存在することを見出したことに基づくB型のファモチジンに関する発明である。

   @そして、本件明細書の「発明の詳細な説明」欄には
   「本発明は形態学的に均一なファモチジンの製造方法に関する。」
   「本発明の方法の最大の利点は、本方法が100%の形態学的純度を有する異なった型のファモチジンを製造するための容易な、良く制御された技術を与え、及び正確にファモチジン多形を相互に並びに明らかにされていない組成の多形混合物から区別することである。」と記載され、
   「A型ファモチジン」と「B型ファモチジン」の混合物(多形混合物)と、純粋な「A型ファモチジン」又は「B型ファモチジン」(均質多形体)とを明確に区別していること、

   A拒絶理由通知に対する意見書において、引用例のファモチジンがA型及びB型の混合物であるのに対し、本件発明に係るB型ファモチジンは「純品なB型ファモチジン」であると述べて特許査定に至っていること

   等の事実経緯に照らすならば、構成要件エの「『B型』のファモチジン」は、形態学的に均一なB型のファモチジン、すなわち100%の形態学的純度を有するB型のファモチジンを指し、形態学的な混合物を含まないものと解するのが相当である。…略…。

   ■被告ら医薬品との対比

   被告ら医薬品の原薬ファモチジンは、純粋なB型のファモチジンではなく、A型とB型の混合したファモチジンであると認められるから、構成要件エを充足しない。


   ◆H15. 5. 7 東京地裁 平成14(ワ)6613 特許権 民事訴訟事件
   東京地方裁判所民事第29部
   裁判長裁判官   飯  村  敏  明
   裁判官     榎  戸  道  也
   裁判官     佐  野     信



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