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CAFC、オープンソースにも著作権法による保護を認める
訴訟】発信:2008/08/19(火)  

  オープンソース・ソフトウェアの著作者が、そのソースコードをもとにライセンス規約に従わないかたちで商用ソフトウェアを製作・販売した個人と企業を、著作権侵害で訴えていた訴訟で、米連邦巡回控訴裁(CAFC)は8月13日、一審の連邦地裁判決を覆し、争点となったライセンス規約は実施可能な著作権条件として認められるとの判断を示した。

  この訴訟は、原告で鉄道模型ファンのロバート・ヤコブセン氏が、自作の鉄道模型用ソフトウェアのソースコードをArtistic Licenseと呼ばれるオープンソースライセンスに基づいて、無料でWebサイトを通じて公開したところ、被告のマシュー・カッツァー氏とその会社(KAMIND Associates社)が、このソースコードを使用して商用ソフトウェアを開発し、有料で販売していたことに対して起こされていたもの。

  ヤコブセン氏は、カッツァー氏がオリジナルに変更を加えたソフトウェアの配信時に、ライセンス規約に反して、「変更点の説明」と「オリジナルの作成者の表示」を行わなかったとして、著作権侵害を主張していた。

  一審のカリフォルニア州北部連邦地裁では、本件は契約違反としては訴訟の対象となるが、このライセンス契約は、意図的に広い非独占的ライセンスであり、範囲が限定されておらず、また、著作権侵害についてはその責任を問えるものではないとして、ヤコブセン氏の訴えを退けていた。

  しかし、控訴裁では、著作権侵害についても特段の事情を満たす場合には認められる余地があり、本件ではカッツァー氏側はライセンス規約に従わずにソフトウェアの開発・販売を行っていたことから、ヤコブセン氏の著作権が及ぶ条件を満たしていると判断。一審の連邦地裁の決定を取り消した上で、差止めを命ずる基準を満たしているか判断するため、連邦地裁に差し戻す判決を下した。

  なお、控訴裁は、「オープンソース・プロジェクトでは、世界のプログラマの共同作業により、迅速なコードの作成やデバッグ、低コスト化が実現する」と指摘し、オープンソースライセンスの下では金銭的な取引きはないが、「潜在的な経済的影響力は従来のライセンス使用料を上回る」として、「オープンソース・ライセンスの下では、著作権者は、著作物の改変や再配布をコントロールする権利を有する」と認めている。

  過去、オープンソースライセンスを巡って争われた判例は多くないことから、今回のCAFC判決は、オープンソース・プロジェクトに法的な裏付けを与える可能性があるものとして、大きな影響を与えそうだ。



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