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特許庁、鈴木隆史長官の「年頭所感」を公表
【動向】発信:2009/01/05(月)
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特許庁は1月5日、鈴木隆史長官の「年頭所感」を公表した。
鈴木長官はまず、国際的な金融危機、厳しい資源・環境制約、人口減少、国際競争の激化などの構造的課題に直面する中で、日本の産業の国際競争力を強化し、持続的な経済成長を実現するためには、付加価値の源泉であるイノベーションが不可欠で、その基盤となる知財システムはますます重要になる、と述べている。
そして、経済のグローバル化やITの進歩に伴う、イノベーションのオープン化進展、知財の流動性の高まりなどの環境変化に対応した、新たな知財システムの構築に取り組んでいくとして、以下のような取り組みをスピード感を持って推進していくとしている。
(1) 急増する世界の特許出願への対策として、特許制度の国際調和や特許審査の国際的なワークシェアリングを推進 ・今年からの日米欧の三極特許庁での出願様式が共通化を、韓国・中国を含む五大特許庁にも拡大。各国で異なる実体法等の特許制度及び運用の国際調和に向けて他国と検討も進めていく。 ・各国特許庁間のワークシェアリングの取組として、特許審査ハイウェイ(PPH)のネットワークを拡大すべく、カナダ、ロシアとの間で交渉を進め、新たに、多国間PPHの枠組みの導入も検討する。 ・併せて、マルチの取り組みとして、PCT国際出願がグローバルで質の高い特許のための効率的なインフラを提供できるよう、国際段階と国内段階の手続きの重複作業の低減などを盛り込んだPCT改革を各国に提案する。
(2) 特許紛争など増大するビジネスリスクへの対処として、特許の質を向上させる取組みを推進 ・審査基準の策定プロセスの透明性向上のため、産業構造審議会審査基準専門委員会で司法関係者や産業界などの幅広いメンバーで議論を行い、審査基準改訂の際には、日本語・英語でのパブリックコメントを実施し、透明で予見性の高い審査メカニズムの構築を進める。 ・いわゆるパテント・トロール問題などの特許権等の濫用について、法学者や経済学者などで構成される検討委員会を設置し、問題点の整理・検討を行っていく。
(3) オープン・イノベーション進展に対応したイノベーション促進のためのインフラ整備 ・昨年10月に開始されたスーパー早期審査制度の試行を継続する。 ・研究開発プロジェクトの知財戦略策定を支援する知財プロデューサー派遣事業を推進する。 ・大学等と協力し、特許情報と学術論文などの技術情報をシームレスに検索できる環境の整備を進める。 ・次期通常国会では、組織等を超えて技術・ノウハウ・人材を組み合わせる事業に対して長期リスクマネーの供給等を行う「イノベーション創造機構(仮称)」の創設を目指す。
(4) 地域・中小企業における知的財産の創造、保護、活用に対する支援強化 ・地域知財戦略本部で、地方自治体と協力しながら地域の実情や特性を活かした知財戦略を策定するとともに、企業訪問型相談の導入など地域における相談体制の充実化を図る。 ・地域団体商標事例集の作成等を通じて、地域団体商標制度のさらなる活用を促し、地域ブランドの適切な保護と価値の向上を図るなど、知的財産分野における、農商工連携の取組も進める。
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