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EU、単一特許導入と特許裁判所新設を含む特許制度の改革へ
法規】発信:2009/12/09(水)  

  EUの理事会は、EU共通の単一特許を導入し特許裁判所を新設するなどの特許制度強化に関する結論を、12月4日に全会一致で採択したと発表した。この2つが実現すれば、企業の革新的技術の保護に必要なコストが下がり、訴訟もより分かりやすく予測可能なものになるという。今回の合意は、近い将来のEU特許制度大改革実現に向けた課題を解決する道筋をつけるものとしている。

  専門の特許裁判所設置により、案件の審理は、特許の専門知識を持つ裁判官が行うことになり、また、共通の裁判所設置により、訴訟当事者は複数国で並行した訴訟に高い費用を払わなくてすむようになる。複数国で訴訟を行った場合、典型的には最低50万ユーロかかるが、共通の裁判所設置で、費用の大幅削減が可能となり、欧州企業は1年あたり最高で2億8900万ユーロもの節約が可能となるという。裁判所は、共通の上訴裁判所の下に置かれる本部と支部からなり、設置当初は、当事者はこれまで通り、各加盟国の裁判所も利用できるようにして、新しい制度への信頼が徐々に高まるようにする。理事会は、今回の政治的合意を受け、この新特許裁判所については欧州司法裁判所の法的見解を仰ぐとしている。

  また、理事会は、欧州委員会(EC)が2000年にリスボン戦略の下で提案したが、2004年以降停滞していたEU特許規則に関する取組みについても合意した。共通の「EU特許」が導入されれば、加盟国のうち13カ国のみでの特許取得に、米国特許の11倍も費用がかかる現状は改善に向かうという。ただし、EU特許の導入は、別規則で定められる、翻訳の取決めの解決策にかかっているとしている。

  さらに、更新料や特許局間の協力についても共通の理解が確立された。更新料は、欧州のイノベーションを促進し、競争を促すレベルに設定される。さらに、「EU特許」が導入されれば、欧州の特許局同志のパートナーシップが相乗効果を生み、特許の迅速な取得が可能になり、革新的な製品やサービスがより迅速に市場化されるようになるという。今後、欧州議会が、EU特許規則について討議するとしている。



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