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東京地裁、松沢神奈川県知事の著書に2行の著作権侵害認め差止め
訴訟】発信:2010/02/04(木)  

〜知事側は、一部敗訴不服として即日控訴〜

  箱根の「富士屋ホテル」創業者の子孫でノンフィクション作家の山口由美さんが、自著の著作権を侵害されたとして、箱根の開発者に関する本を書いた松沢成文神奈川県知事と発行元の講談社に対して出版差止めと約695万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は1月29日、一部の著作権侵害を認め、慰謝料など12万円の支払いと、該当部分を削除するまでの出版差止めを命ずる判決を下した。

  問題となった本は、2007年に出版された「破天荒力 箱根に命を吹き込んだ「奇妙人」たち」で、山口さんは、ノンフィクションであっても、どの事実を取捨選択しどのような視点でどう表現するかに創作性があり、「破天荒力」は、2002年に出版された自署「箱根富士屋ホテル物語」に依拠して書かれ、記述の複製または翻案にあたる部分が多数あるとして、著作権侵害にあたると主張していた。

  東京地裁の大鷹一郎裁判長は、多くの部分については、山口さん側の主張を否定した。しかし、歴代の実質的経営者の一人だった山口正造が離婚後、生涯再婚せずホテルの経営に精力を注いだことに関して、「破天荒力」の「富士屋ホテルと結婚したようなものだったのかもしれない」との表現は、「物語」の「正造が結婚したのは最初から孝子というより富士屋ホテルだったのかもしれない」との表現と実質的に同一の表現で、複製にあたると認めた。

  そして、定価1600円の「破天荒力」の発効部数を7430部として、約120万円の売上げの約0.4%の5万円を損害額と算定。同額の慰謝料と弁護士費用を加えて合計12万円の支払いを命じ、また、その部分を削除しない限り、印刷・発行の差止めを命ずるとの判決を下した。

  この判決に関して、松沢知事は2月3日の定例記者会見で、「私の敗訴だが、原告側の主張はほとんど退けられいる。40数件、著作権侵害ということだったが、侵害と認定されたのは1カ所で、ほとんど私の主張が認められたと思っているが、形式的には一部敗訴」として、「一部敗訴した部分も、著作権侵害に当たることはないと考えており、即刻控訴して第2審で争うことになった」と説明した。

【詳細】平成20(ワ)1586 著作権侵害差止等請求反訴事件
【参考】定例記者会見(2010年2月3日)結果概要



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