| 文化庁、日本版フェアユース規定の導入に関して意見募集開始
【法規】発信:2010/05/25(火) |
| 文化庁は5月25日、著作権者の利益を不当に害しない一定の範囲内で著作物の公正な利用を包括的に許容しうる「権利制限の一般規定(日本版フェアユース規定)」に関して、5月21日の文化審議会著作権分科会法制問題小委員会で了承された「中間まとめ」を公表し、6月24日までの、これに対する意見募集(パブリックコメント)を開始した。 中間まとめでは、権利制限の一般規定の導入する必要性について、現行著作権法の個別権利制限規定の限定列挙方式では、 (1) 権利者の利益を不当に害しないが形式的には権利侵害となる利用でも、利用者に対する萎縮効果ある (2) 個別規定の対象でなければ権利が働くために新規ビジネスへの萎縮効果がある (3) 新たな権利制限が求められる利用形態について、個別規定を改正・創設する方 法では、立法に時間がかかり技術の急速な進歩等に追いつかない などとして、著作物の利用者側を中心にして賛成意見があるとしている。一方、 (1) 一般規定の導入しなければならないほど重大な問題を生じていない (2) 一般規定を導入により居直り侵害行為者が蔓延する (3) 訴訟コストなどの問題が権利者側にのみ増加し公平性を欠く などとして、権利者側を中心に導入に反対、消極的な意見も多いとして、両者には大きな意見の隔たりがあることを認めている。 しかし、法制問題小委員会としては、法令順守を強く求められる現代社会では、利用者が権利侵害の可能性で利用を躊躇する場合があり、権利制限の一般規定の導入によりこのような萎縮効果が一定程度解消されることが期待できるとして、この規定の導入の意義はあるとしている。 その上で、権利制限の一般規定の導入で認められる利用として (1) 写真の背景に著作物が写っている「写り込み」など、利用の質・量が軽微で実質的違法性がないと評価される利用 (2) CDへの録音許諾を得た場合のマスターテープ等中間過程の複製など、適法な著作物利用の達成過程で合理的に必要と認められる、軽微と評価できる利用 (3) 技術の開発や検証のため素材として利用するなど、著作物を視る、聴く等の利用とは評価されない利用 などを挙げている。なお、パロディとしての利用については、日本であまり議論が進んでいないとして、権利制限の一般規定に解釈を委ねるのは時期尚早として、別途検討の方向を示している。 【詳細】文化審議会著作権分科会法制問題小委員会「権利制限の一般規定に関する中間まとめ」に関する意見募集の実施について |
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