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イカタコウィルス作成者に実刑判決、東京地裁、器物損壊と認め
訴訟】発信:2011/07/20(水)  

  「イカタコウイルス」と呼ばれる、ファイル共有ソフトWinny経由で感染するコンピュータウィルスを作成し、他人のPC内のデータを破壊したとして、器物損壊罪に問われていた元会社員中辻正人被告(28)の裁判で、東京地裁は7月20日、中辻被告に懲役2年6月(求刑懲役3年)の実刑判決を下した。

  中辻被告は2008年5月から7月にかけ、自宅のPCで音楽や映画のファイルを装ったウイルスを共有ネットワーク上に公開。ダウンロードしたユーザーのPCに感染させ、PC内のデータを破壊したとして器物損壊罪で逮捕された。なお、被告は2008年1月にも、同種の「原田ウィルス」の作成で逮捕され、アニメ画像の無断使用などで、同年5月に著作権法違反などの有罪判決を受けており、執行猶予中の逮捕であった。

  この事件は、今年7月から施行された「ウイルス作成罪」の成立前の事件で、ウイルスによるデータの改変がハードディスク(HD)の損壊にあたるかが争点となった。

  弁護側は「HDは物理的に損壊していない」「容易にデータ修復できる」として、無罪を主張したが、東京地裁の岡部豪裁判長は、HDの本質的な機能として、「保存データを随時読み出し可能」、「データを何度でも書き込み可能」の2点を指摘。「ウイルスの停止やデータ復元は一般ユーザーに容易とはいえず、いずれの機能も害された」として、器物損壊罪の成立を認定した。

  さらに岡部裁判長は、量刑の理由として、「被害者の数万個のファイルを破壊し、家族の写真など金銭に換算できないデータも破壊している。犯行態度は巧妙かつ計画的で、動機も悪質。執行猶予中の犯行で、規範意識にも問題があり厳しい処罰が必要」として、懲役2年6月を言い渡した。



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